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勤務校では、中学校1年生から2年生になるときにクラス替えがある。中だるみすると言われる中学校2年生の生徒に対して、気持ちを新たに頑張らせるために、努力を積み上げていくことの大切さを語ったものである。
今日から、2年4組の担任をする刀祢敬則(とねあきのり)と言います。専門は国語、部活は剣道部の担当しています。私と一年間は付き合う運命になって、うれしいと思っている人もいれば、内心嫌だなと思っている人もいると思います。いろんな気持ちの人がいると思いますが、来年の3月に「2年4組で良かったな」と思えるように、楽しい学級を作っていきます。どうぞ、よろしくお願いします。
この学校に来て4年目になります。中学2年生の担任は今回が2回目です。中学2年生になると、1年生のときにはなかったいくつも課題が目の前に現れます。
(数名を指名する。例:部活動で先輩になる。勉強が難しくなる。生徒会役員になる)
これからはそういう課題との闘いの日々になります。このクラスの担任が決まってから、学級の名簿を見ながら、皆さんの顔を思い浮かべました。そして、このメンバーなら、きっとね、苦労しながらでも、楽しく課題を乗り越えていけると予感がしています。ですから、私は君たちのことを待っていました。君たちの中にある力を引っ張り出して、課題を越えさせるのが私の仕事だと思っています。
ただし、私がどれだけ頑張っても、それだけでは、君たちを成長させることは出来ません。詩人のナカムラミツルさんは、次のように言っています。
「人生はかけ算だ」
「どんなにチャンスがあっても君が『ゼロ』なら意味がない。」
君たちを未知数の「X」とします。
何事に努力しないで、毎日をだらだらと過ごすことを「1」とします。
(板書)X×1×1×1=X
(X)のままです。つまり、成長していないということです。
ほんのちょっぴり努力したとしましょう。10%でいいです。
「1」の10%ですから、1.1です。3日間、努力したとします。
(板書)X×1.1×1.1×1.1=1.331X
3日間、ちょっぴり努力すれば、0.331成長したことになります。
「何だ、たったの0.331しか成長しないのか」と思わないで下さい。
10%の努力を10日間続ければ、
(板書)1.1の10乗=2.59374246X
10日前よりも2.6倍成長しています。
(板書)1.1の30乗=17.4494023X
1ヶ月(30日)続ければ、17倍です。
(板書)1.1の365乗=283,305,580,000,000X
1年(365日)続ければ、283,305,580,000,000
1年続ければ、とてつもなく成長します。
つまり、0.1でもちょっぴり努力を続けていけば、成長は無限大です。
詩の続きはこうなっています。
「どんなにチャンスがあっても君が『ゼロ』なら意味がない。」
「0」というのは、自分は駄目な人間だと思いこんでしまうことです。駄目な人なんて、一人もいません。成長しない人も一人もいません。でも、自分は成長しない、できないと思ったら、「0」になってしまうかもしれません。
X×1.1×1.1×1.1=1.331X
1.1の10乗=2.59374246X
すべてが「0」になってしまうのです。
そして、君たちが「0」にならないように応援するのが私の役目でもあります。
今日から、2年生の新しいクラスのスタートです。私は皆さんの成長を応援します。駄目なことは注意します。三度、注意しても直らないときは、叱ります。でも、出来れば叱らずにいつも笑顔でいたいと思っています。毎日、毎日叱られ続けたい人は手を挙げなさい。いないですよね。
みんなの心のどこかに「2年生になったんだから、頑張ろう」という部分があると思います。それを今週は見つけていきたいと思います。以上、先生の話を終わります。
しっかり顔を上げて話を聞けた人がほとんどです。先生の予感は間違いなかったと思います。
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