教科書で尾崎放哉「咳をしても一人」の句を読む。
追い読み、一斉読みなどで数回読む。
「せきを・しても・ひとり」
5・7・5
教科書P60の8行目〜10行目を追い読みで読む。
自由律俳句
津沢マサ子「灰色の象のかたちを見にゆかん」の句を読む。
追い読み、一斉読みなどで数回読む。
教科書10行目〜12行目を追い読みで読む。
無季俳句
違いを簡単に説明する。
板書 ┌────┬────┬────┐ │ │ 有季 │ 無季 │ ├────┼────┼────┤ │ 定型 │ │ │ ├────┼────┼────┤ │ 自由律 │ │ │ └────┴────┴────┘
ノートに写させ、空欄を埋めるように指示する。
教科書に載っている16句の中から7句を指定して、印を付けさせる。
7句を一通り音読する。
書き方を説明する。
生徒の鑑賞文
ちるさくら海あをければ海へちる 高屋窓秋
春の天気の良い日、作者は海岸沿いを一人で歩いていた。ふと近くの島を見ると、一本の桜の木があり、桜がきれいに咲いている。少し風が吹いて、花びらが海へと散り、水面に浮かぶ景色がとてもきれいで見とれている。
「さくら」という言葉から、季節は春だということがわかる。桜の花びらの淡いピンクと、海の深い青が対比されていて、とてもきれいな風景を表現している。
私は、この詩を読んで、「ちる」という言葉があるので、何か悲しいことを表した詩なのかと思いました。でも、よく読むと、さくらと海が対比されていることに気づきました。海の青にちる、桜のピンクがとてもきれいなので、作者のすがすがしい気持ちが表れていると思います。少し、息詰まることがあっても、それを別の方向からみてみると、よくも考えられるのではないかと思いました。
咳をする母を見上げてゐる子かな 中村汀女
この句は、風邪をひいている母を心配する子の姿を表現している。子はまだ小学校に行っていなくて、いつものように母と遊んでもらおうと思ったら、いつも元気な母がつらそうに咳をしていた。すると子は心配になり、「どうしたの?」と母を見上げたのである。
「見上げてゐる」という言葉から、子がまだ小さいことがわかる。
私は、この俳句の子は、いつも通り遊んでもらおうと笑顔でお母さんのところにいったら、いつも元気なお母さんがつらそうにせきをしていて、「どうしたんだろう」ととても心配になったんだと思う。きっとこのお母さんはいつもやさしいお母さんだったんだと思う。それだけに、子の心配も、とても大きかったと思う。この俳句は母と子の愛情を、表現しているんだと思った。
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