- 概要
- 「忘れられません」と「忘れません」の違いを検討させることで、最後の一文に込められた作者のメッセージを読み取る。また、題名が「弟たちに」と複数形になっている点に着目させ、ヒロユキの死を一般化したメッセージを読み取る。
ヒロユキが亡くなった場面を読む。
暗い電気の下で、小さな小さな口に綿にふくませた水を飲ませた夜を、僕は忘れられません。
この水を「末期の水」ということを簡単に説明する。
- 忘れようとしても忘れることができない。
- そのことが頭から離れない。
最後の一文を読む。
僕はひもじかったことと、弟の死は一生忘れません。
「ひもじい」の意味を簡単に確認する。
- 忘れたくない。
- 忘れてしまいそうになっても忘れないようにする。
前者は「忘れることができない」、後者は「意識的に忘れないようにする」とまとめた。
などを含んだ答えが出る。
題名を読む。
大人になれなかった弟たちに……
- 「なれなかった」には、大人になりたくても戦争によって死んでしまったという意味が込められている。
- ヒロユキのように栄養失調で死んだ子は、ほかにもたくさんいるから。
- 戦争によって亡くなった子どもたちはたくさんいるので、そのような悲劇をもうくり返さないでほしいという作者の思いが込められているから。
後者のように、作者のメッセージを読み取った答えを発表した生徒をほめた。
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